利用するアプリケーションソフトウエア(Zoom)に関する留意事項

Zoomにはいくつか問題点が明らかになっていますが、当サイト「オンライン対話式授業」では知られて困る個人の秘密や機密情報とは無縁のやり取りしかしませんので、当面このアプリケーションを利用します。

以下の記事、公開期限を過ぎている場合、見ることは出来ません。

以下、記事の要点を抜書きしておきました。


(1)Zoom、北米のWeb会議の暗号キーを誤って中国データセンター経由にした問題について説明(2020年4/5(日) 10:00配信ITmedia NEWS)

(1)【要点】
Zoomは米国に拠点を置くが、中国にも拠点がある。中国政府がZoomの中国拠点にユーザー情報開示を求めれば、Zoomは拒否できず、データが中国政府にわたる可能性があるとCitizen Labは指摘。

Citizen Labは政府や医療関係者、機密情報を持つ企業は、現時点ではZoomを利用しないことを強く勧めた。

TLS(Transport Layer Security)は採用しているので、友達とのカジュアルな会話や教育機関による授業のための利用については中止の推奨対象ではないとしている。

Zoomは4日、Web会議に招いていないユーザーが侵入して不適切な画像などを共有したりするいわゆる「Zoombombing」対策としてパスワードの強化と「待機室」機能の追加を発表した。だが、Citizen Labは待機室機能には脆弱性があることが確認されたので、Zoomがこれを修正するまではこの機能を使わないようユーザーに勧めた。

(2)NY市、学校に「ズーム」の使用中止を指示 安全性に懸念(2020年4/5(日) 13:21配信CNN.co.jp

(2)【要点】
テレビ会議システムZoomについて、米ニューヨーク市の教育当局は4日までに、遠隔授業での使用をただちに中止するよう指示を出した。

テレビ会議に何者かが侵入し、憎悪発言や不適切な画像を流す「ズーム爆撃」の事例が報告されている。遠隔授業の最中に侵入者が下品な言葉を叫んだり、体を露出したりするケースも複数あった。

(3)教師の顔が無防備なままネットに露出…韓国オンライン授業で教権侵害の懸念拡散(朝鮮日報、2020年4月19日)

(3)【要点】
科学教師チョンさん=女性=は、Zoomでリアルタイムの授業を行っていた。授業中、チャットに「○○高校BJか」という文字が浮かんだ。すると、他の参加者が「ここまでブスのBJは見たことがない」と書き込んだ。BJとはテレビジョッキー(Broadcasting Jockey)の略語だが、この会話では「成人向け番組の司会者」といった意味合いが込められているものと思われる。チョンさんは「次回からは顔が出ないように講義映像を事前に作成し、チャット機能のないプラットフォームに載せるつもり」と話す。

(4)テレワークで避けたい"不要不急"… コロナ禍で利用者爆増のZoomが意識する声とは?〈AERA〉2020年4/20(月) 11:30配信AERA dot.

(4)【要点】
すでにZoomを使っているユーザーが、テレビ会議の参加者に招待用のURLを送るだけ。招待された側はアカウントの作成をせずに利用できる。

3月末、Zoom会議に不審者が割り込む「Zoombombing(ズームボミング)」と呼ばれる妨害が世界各地で頻発した。

(5) Web会議システム「Zoom」の魅力と注意点 (夕刊フジ、2020.4.25)

(5)【要点】
海外では「Zoom爆弾」といって、いきなり他人が会議に侵入してくることが頻発。これはパスワード設定などで回避できるが、そのほかにもセキュリティの脆弱性が指摘されているほか、50万件以上のアカウントが売買されていたといった事件も起きている。

他人に聞かれてもかまわない会議ならいいが、ビジネスなどでの使用は慎重に。

(6)Why Zoom Is Terrible (NY Times,April 29, 2020)

(6)【要点】
「電話だけでやり取りした方がまし」"You might be better off just talking on the phone."、なようなのである。

映像の乱れ、不自然さ、欠落、画像と音声のずれ、応答の遅れなどが、私たちの意識下で漠然とした不安や疲労をもたらす。

詳しくは以下を参照。


【以下の英文の全訳】
問題は、ビデオ画像がデジタル的に暗号化され復号され、変更され調整され、補修され合成されると、(画像の)中断、静止(フリーズ)、ぼやけ、ぎこちなさ、画像と音声のずれといった、(画像としての)あらゆる種類の不自然さがもたらされるということである。こうした混乱は、我々の意識下で、知覚を惑乱し、表情や声から伝わる微妙な印象を感知することを妨げる。我々の頭脳は、欠落部を補い、無秩序を整序しようと懸命に活動する。そうする過程で我々は、明確な理由も分からぬまま、何となしに動揺し不安になり疲れを感じることになる。

"The problem is that the way the video images are digitally encoded and decoded, altered and adjusted, patched and synthesized introduces all kinds of artifacts: blocking, freezing, blurring, jerkiness and out-of-sync audio. These disruptions, some below our conscious awareness, confound perception and scramble subtle social cues. Our brains strain to fill in the gaps and make sense of the disorder, which makes us feel vaguely disturbed, uneasy and tired without quite knowing why."

Zoomを利用した講義を続けて一ヶ月になる Jeffrey Golde, an adjunct professor at Columbia Business School の感想。

「学生のみならず、私自身、疲れ気味だと感じている。」
“I’ve noticed, not only in my students, but also in myself, a tendency to flag,”

(7) コロナ禍の新常態 在宅勤務と「ズーム疲れ」(日本経済新聞 20.06.01)

(7)【要点】
米国では、最も利用されているビデオ会議システム「Zoom」をもじった「Zoom fatigue(ズーム疲れ)」という新語まで登場。

上記の記事 (6)Why Zoom Is Terrible (NY Times,April 29, 2020) では、詳細ではあったがやや具体性に欠けていたZoomの否定的影響が、日経のこの記事では具体的に述べられている。

カナダのミケーラ・ドルヤードさんは毎日、仕事の打ち合わせを上司と一対一でビデオ会議で行う。「ちょっとした音声の切断や画像のぶれ、対面ならあり得ない細かな障害」にストレスを感じるという。

ビデオ会議ツールを使うとなぜストレスがたまるのか。

スタンフォード大学のコミュニケーション学部教授でバーチャルリアリティー(VR)の専門家、ジェレミー・ベイレンソン氏が、「ズーム疲れ」のメカニズムを解説。

「ズームでの会議中は参加者の顔をずっと凝視することになる。ずらっと並んだ他人の顔を見続ける一方、自分も常に凝視される」ことがストレスの誘因と指摘。

さらに「脳は人の顔に特に注意を払うようにできている。しかも実生活の中でクローズアップされた顔を見るのは、ごく親密な関係にある人だけに限られる。画面上でこれをずっとやり続けることは、相当な疲労につながる」と分析。

ベイレンソン教授が引き出した結論。

「仕事の生産性を高めるソフトウエアは、社会的な人間関係を模倣するのには向いていないということだ」

(8) Zoomの第1四半期決算、売上高169%増--利用急増で躍進(ZDNet Japan, 20.06.03)

(8)【要点】
最高経営責任者(CEO)Eric Yuan氏は、第1四半期中にはセキュリティの問題が同社の評判に悪影響を及ぼしたが、この問題への対応にあたってメンターから支援を受けたと話した。

(9) Zoomで気兼ねなく話そう 使い方いちから解説(日経、20.06.06)

(9)【要点】
(注)この記事が残念なのは、Zoomがインストール済みであることを前提としている点。インストール後の使い方より、インストールの方が大変であることを分かっていない。
まず「App Store」で「Zoom」と検索し、アプリをインストールしてください。
(注)ただし、Zoomをインストールできれば、使い方はより容易になることは確か。次の手順で、
(届いたメールにある)「パスワード」というところに書かれた文字列をメモしてください。次に、「https」から始まる文字列にタッチ。そうすると、Zoomアプリが開きます。
「ミーティングパスワードを入力してください」という画面が出たら、パスワードを入れる。これで、手続きはほぼ完了。

(10)ズームの「言論の自由」に懸念、「天安門事件」会議でアカウント一時停止(AFP=時事,2020.6.11)

(10)【要点】
中国では、Zoomもまた、監視対象。中国政府の要請という名の命令を忠実に履行し続けない限り、ツイッターやフェイスブック同様、使用禁止になるのも時間の問題。
ビデオ会議サービス「ズーム(Zoom)」は10日、中国の天安門(Tiananmen)広場で多数の民主化活動家が死傷した1989年6月4日の天安門事件を振り返るビデオ会議を開いた米人権団体のアカウントを一時的に停止していたことを明らかにした。
影響を受けた人権活動家らは、ズームが中国共産党指導部から直接圧力を受けた可能性があると怒りをあらわにしている。人道主義中国は、「もしそうなら、ズームは独裁的政府と共謀して天安門虐殺の記憶を消そうとしていることになる」とする声明を発表した。

(11)Zoom Blocks Activist in U.S. After China Objects to Tiananmen Vigil (By Paul Mozur, nytimes, June 11, 2020)

(11)【要点】
Zoom創業者・中国生まれの合衆国市民エリック・ユアン氏が、中国政府の言論封殺要請を受け入れたというこの一件は、ファーウェイ製機器を用いた5G網は、中国政府の意向次第でいつ何時機能不全に陥るかもしれないという懸念が杞憂ではないことを改めて証明してしまった。
Zoom’s Chinese-born founder and chief executive, Eric Yuan, is an American citizen. But many of its research and design personnel are in China, which it has said helps it keep costs low.

研究開発要員の多くが中国在住であることで、費用削減できている。

(12)Zoom suspends account of US-based Chinese activists after Tiananmen meeting(BBC, 11 June 2020)

(12)【要点】
Zoomの言い分は、アカウントを閉鎖したのは現地(即ち、中国)の法律を遵守するため。北朝鮮の法律もロシアの法律も勿論遵守するということ。
Zoom said the account had been closed to comply with "local laws"

(13)Zoom、人権活動家のアカウント一時停止 中国政府要請(nikkei,2020.6.12)

(13)【要点】
当校には無関係なことであるように見えて、実は、今どき、必ずしも無関係ではありません。受講生が中国在住の場合、例えば英文テキスト中にたまたま Tiananmen という語が出現したとして、この語について掘り下げると、突如、通信途絶やアカウントの停止が起こりうるということです。
米国在住の人権活動家が運営する団体「人道中国」の告発が波紋を呼んでいる。同団体がビデオ会議「Zoom(ズーム)」で天安門事件に関する会議を開いたところ、数日間ズームが使えなくなった。運営会社によると中国政府の要請を受け、同団体のアカウントを停止したという。

(14)Zoom admits cutting off activists' accounts in obedience to China(by Helen Davidson and Lily Kuo, theguardian, Fri 12 Jun 2020)

(14)【要点】
Zoom創業者・中国生まれの合衆国市民エリック・ユアン氏が、中国政府の言論封殺要請を受け入れたというこの一件は、ファーウェイが中国政府の命令をはねつけられるはずもないことを間接的に証明してしまった。
Zoom’s Chinese-born founder and chief executive, Eric Yuan, is an American citizen. But many of its research and design personnel are in China, which it has said helps it keep costs low.

(15)遠隔授業はユーチューバーならぬ「ジー(爺)チューバー」で!(山根一眞、夕刊フジ、2020.6.13)

(15)【要点】
Zoomを利用するのに好都合な時間帯があるようだ。即ち、不都合な時間帯もあるということ。
拙宅のJ−COMの光回線は深夜には800Mbpsという超高速になることもあるのに、月曜の午前中からはつながりにくくなる。調べると通信速度が1Mbps以下にダウンしているのだ。

私の地元、東京・西荻窪駅の乗降客数は約4万5000人と東京の他の駅ほどは多くない。だが都心への通勤者や学生が多く住む地域ゆえ、数千人規模の方たちが一斉にリモート会議や遠隔授業を開始しているのかとも思う。しかも通信が切れることもしばしばだ(いずれも原因は不明)。

(16)顔出し有無や服装で一悶着 リモートで新常識探り攻防 (日経MJ,2020/6/14)

(16)【要点】
「顔出し」を含め、映像は取り扱いが難しい問題のようだ。
「外出自粛で美容院にも行けず、子どもたちに振り回され、身なりを整える余裕はない」と話すのはIT企業に勤務する30代の女性だ。社内会議はビデオを切って音声のみで参加している。子どもたちが映り込みたがるので、ビデオを切ったことでストレスも減ったと話す。

「背景に映り込んだ写真を話の種にされた」(情報・通信20代男性)、「部屋が散らかっていることを説教された」(人材サービス20代男性)

(17)「Zoom」中国政府の言いなり! 天安門事件に関する会合を強制終了 会議、飲み会は大丈夫なのか?(夕刊フジ、2020.6.14)

(17)【要点】
「ITジャーナリストの三上洋氏」なる人物は語る。
ズーム側はあらゆる会話の内容をチェックしているわけではないが、中国当局の要請を受ければ反中国的な要素を持つアカウントを『要注意リスト』として渡す可能性はあるということだ。

顧客の通信内容を守ることはビジネスの世界の基本で、特定のアカウントを名指しで停止するというのは企業として致命的ともいえる。サービスを信用できないと考える人も出てくるのではないか

(18)‘Who’s Zoomin’ Who?’ is now an ominous question(BY BRAD GLOSSERMAN, japantimes, JUN 15, 2020)

(18)【要点】
この記事の結論、秘匿すべき情報を扱う必要のある人と組織は、Zoomより安全な会議システムを選択すべき。

Zoomが自らの失態で失った信頼を取り戻すことはほぼ不可能と言っていい。

Bill Bishop, an incisive analyst of Chinese business and politics, notes that today Zoom software is a greater security risk than Huawei, reasoning that Huawei is a future concern while Zoom is a problem now.
現在、Zoomはファーウェイ以上の安全保障上の危険要因だ。ファーウェイは先々の懸念だが、Zoomは目下の問題なのである。

Several governments have already banned Zoom for use in their internal communications.
数カ国の政府は既に政府内の通信連絡にZoomを使用することを禁止している。

(19)ズーム、無料ユーザーにもエンドツーエンド暗号化を提供へ(cnn.co.jp, 2020.06.22 Mon)

(19)【要点】
Zoom会議に不審者が割り込む「Zoombombing(ズームボミング)」と呼ばれる妨害は防げないにしても、減少は見込める。
ウェブ会議システムの「ズーム」がエンドツーエンドの暗号化を無料ユーザーにも提供することがわかった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ズームの利用が急速に増えるなか、プライバシーや安全性について懸念する声があがっていた。

ズームは無料ユーザーへのエンドツーエンド暗号化技術の提供に伴い、アカウントの認証に向けてユーザーに対し電話番号 などの追加情報を求める見通し。


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